もくじ
ラムちゃんの髪型を作っていきます
フィギュア作り2回目ですが、かなりの試行錯誤の末どうにか形にしていったのですが、初心者の方の髪型の作り方の参考になれば幸いです。
前回は【うる星やつら】①石紛粘土でラムちゃんの自作フィギュアを作ってみた◆下絵・パーツ分割編◆でした。

ラムちゃんの髪型は、イラストでは大きな塊のように見えたり、変化自在に揺らめいていて見えたりもして、イメージとして固まらない印象です。
とりあえず、ラフで描いたイラストのことは一旦無視して、髪型のリアルっぽさも加えることにしました。
フィギュアのヤスリがけをして不自然な髪型を整える



動画ではいらなかった工程だと書きましたが、頭の位置から考えてこの盛り上がりは不自然だな、と思う部分を削ることで、髪型の自然なラインを削って作っていきました。
最初はヘラで雑に溝を入れていたので、溝のないツルツルの髪型にしようかな?とも考えつつかなり迷走してます。
前に延びる髪はワイヤーで支えるようにする



石紛粘土の強度があまりないので、細くて長い髪の場合は、ワイヤーを芯にしてその上から粘土を盛って折れないように対策します。
耳の上あたりにピンバイスなどで穴を空け、ワイヤーを入れて、髪パーツを付けることにしました。
ワイヤーをカットして、ニッパー、丸ヤットコなどで曲げます。
丸ヤットコを使えば細かい部分まで曲げることができます。
髪の方向が定まったらワイヤーに粘土を巻きつけて盛っていきます。



ワイヤーに粘土を巻くのが意外と難しく、ワイヤーが出できやすいですが、髪がなびいている風になるようにスパチュラで髪型を整えます。
ワイヤーの芯の入った髪は、耳の上に作った穴にワイヤーを差して、全体のバランスを整えながら髪型を固定します。
髪全体を水で濡らしながら髪のラインを入れて仕上げる
ロングヘアーは初めてなのであんまり作り方のイメージがわかないままメインの髪型に着手します笑



隙間があれば不格好にならないように粘土を足していきます。
まだ全体の髪型が仕上がっていないので、時々全体に水を付けて粘土の柔らかさを保ちながら髪を作ります。
髪のボリュームが不足している場所には粘土を足して、表面を筆や指などで平らにします。



たこ足状態の髪ですが、溝を増やしたり、細い髪を足していくことで髪らしくなってきます。
表面が柔らかい状態で、スパチュラで髪の溝を長短、間隔をランダムに付けていきます。
細長くした粘土を髪の隙間に入れるとかなり髪っぽくなります。
頭のてっぺん部分は平らにしていきます。
頭頂部から髪の先端へ放射状に髪全体の流れを作りながら、髪がなびくように仕上げます。
ふわっとした髪型になりました。

鉛筆ラフで描いたものはいったん無視して、ラムちゃんに似ているかも置いといて、どうにか髪の形になりました(;’∀’)
ラムちゃんの髪は塊になってる印象が強いので、髪の造形は改めて考えると難しいです。
追加する髪の分は後程にして、メインとなる髪はひとまずこれで完成です。
初心者の髪型の作り方となりますが、初心者だからこそ伝わる部分もあるかと思いつつ、参考になれば幸いです。
そして・・・現時点では分からなかった悲劇があるのですが、それはまた後ほどの工程に続きます。( ;∀;)
使用した材料・道具
石粉粘土
ラムちゃんのフィギュアではらドール赤ラベルの石粉粘土を使用しています。
きめ細かく滑らかで、乾くと白くなり、石膏像のような仕上がりです。
強度はあまり強くないですが、細かい部分の造形が可能です。
ロングセラーでコストパフォーマンスが良く今でも人気の高い粘土です。
ステンレススパチュラ
ステンレススパチュラです。
粘土造形では繊細で緻密な造形が可能です。
ステンレス製なので劣化はせず、たぶん一生使えます。
アルミワイヤー
アルミワイヤーは柔らかく曲げやすいので、粘土の芯材に使っています。
石粉粘土の折れや割れを防ぎます。
細めのワイヤーは髪の芯に使っています。
耐水サンドペーパー
粘土が乾いたら表面を磨いて滑らかにします。
ラドールの石粉粘土に表面仕上げまで使うと、石粉粘土の表面がピカピカになります。
ダイヤモンドヤスリ
ダイヤモンドヤスリは石粉粘土の切削研摩に使うことができます。
細いスティックなので、手が届かない場所も研磨できます。
細い先端を活用して、溝のような部分も研磨できます。
髪を乾かした後、表面の凸凹を滑らかにするために使用しました。
充電式ミニリューター
電動ミニリューターは素早く切削研摩することができます。
先端パーツの交換で、カッターやドリルとしても使うことができます。
粉塵が舞いやすいので、大きめの透明ナイロン袋の中で作業します。
初めてのロングヘア制作なので、不自然な形になっている部分を大きく削りました。
今回の髪型の作り方まとめ
・タコ足状に髪が広がるように土台を作る。
・すき間があれば粘土を足す。
・石粉粘土全体の乾燥を防ぐため時々水を含ませて造形できるようにしておく。
・髪の大まかな形ができたら、髪の流れを作る。
・スパチュラで、髪のラインや溝を付けていく。
・髪と髪のすき間に細長い粘土を数か所入れて仕上げる。
続きは【うる星やつら】③石紛粘土でラムちゃんの自作フィギュアを作ってみた!◆ビキニづくり・パーツに磁石を付ける工程編◆です。

自作フィギュアは明確なマニュアルがあるわけではなく、作っている人たちは使っている素材を含めてそれぞれ割と自己流です。
厳格なルールはないともいえるので、自分なりに慣れて改善していくことになります。
それも自作フィギュアの楽しみ方の一つなのだと思います。