フィギュアの塗装作業を快適にするための「塗装ブース」。
「水性ホビーカラー」での塗装でも毒性はあり直接吸引するのは体には良くありませんよね。
私自身が購入する上で比較検討した、吸引力や静音性、メンテナンスが楽なモデル、さまざまなタイプの塗装ブースを選ぶためのポイントを解説たいと思います。
今回は、塗装ブースのチェックポイントや、おすすめの塗装ブースの特徴、比較するためのポイントを紹介します。
使用する環境や目的に合わせておすすめの塗装ブースを選んでいただきたいなと思います。

作ったヨルさんフィギュア(高さ約7㎝)を置いています。
ヨルさんフィギュアを作った記事もあるので読んでみてください。

塗装ブースを選ぶ時のポイント
塗装ブースは塗装作業中の蒸気や臭いを排気して、塗装で作業環境を快適にするために必要です。
購入を検討する際は、次にある要素をチェックしましょう。
排気ファン
騒音が気にならないレベルか、自宅や部屋の環境で使いやすいかを考えておくと良いと思います。
使用場所や時間帯によってご近所の迷惑になってしまうとせっかくの楽しいホビーライフも台無しになってしまいます。
短時間での使用では1基のもの、長時間使用で2基のファンが搭載されているものが良いかもしれません。
騒音が気になる場合は、防音材の使用も検討してみても良いかもしれません。
どんなファンを使用する場合も、掃除機並みの音が出ることを想定しておくと良いと思います。
吸引力
塗料や毒性のある蒸気をしっかり吸引してくれるかどうか、周囲に塗料が広がってしまわないかをチェックしましょう。
エアーブラシ、スプレーなどで塗装する時に、塗装ブースの吸引力が弱いと、ブース周辺が汚れやすくなったりします。
また、長時間の使用で体調が悪くなってしまう可能性があるので吸引力のチェックは大切です。
メンテナンスのしやすさ
フィルターの交換やお掃除などのメンテナンスが簡単かどうかをチェックしましょう。
分解とまではいかなくとも、フィルターの交換や掃除などのメンテナンスが面倒なのは、フィギュア塗装が面倒になり、モチベーションの低下にもなってしまいます。
お掃除やメンテナンスが楽であることに越したことはありません。
コンパクトさと収納性
設置場所や収納スペースに合うかサイズのチェックしましょう。
設置するデスクから窓までの距離を確認して、ダクトの長さが足りるかどうか、また塗装ブースからダクトが出ている場所や、スペースが確保できるかどうかも確認しましょう。
換気ファンやダクトの出っ張りが思っていたよりも大きく、設置が困難になってしまうということのないように、設置場所のスペースと組み立て時のサイズを確認します。
また、塗装ブースを持ち運んだり頻繁に出し入れするなら、持ち運びがしやすいか、収納がしやすいかどうかも確認します。
LEDライトの明るさ
塗装ブースにLEDライトが付いていることで、塗装ムラや塗り残しのチェックがスムーズになります。
ライトのないものもあるし、LEDライトが何灯あるかもチェックするのが良いと思います。
手元が明るいことで、作業が捗ります。
付いているものは塗料の付着があると思うので、ラップなどで保護した方が良いと思います。
LEDライトは自前のものを塗装ブース周辺に置くこともできるので、必要の可否なども考えておくと良いと思います。
おすすめの塗装ブース5選
1. Anesty ASPB-01 塗装ブース
スイッチ切替可能:切替スイッチは2つモードがあり、Ⅰモードを押せばLEDのみ点灯、Ⅱモードを押せばLED点灯とファンと共に使用することが可能です。
照明のみの利用も可能で、粘土制作時でも使ってみても良いかもしれません。
用途によって切り替えて使用することができます。
塗料をしっかりと吸引:吸引力の高いファンを搭載しており、しっかりと飛散した塗料を吸い込みます。
安心の2層フィルター。
延長用のダクトホースも付属しており、窓からの距離が少しあっても安心です。
作業スぺース:40×34×34cm(幅×奥行×高さ)で広いスペースで、作業することができます。
付属の回転プレートは、フィギュアを手で持たずに向きを変えて作業する事も可能です。
LED照明:3辺LED照明が明るく照らしてくれます。
手元がはっきりと見えるので、塗装状態も確認しやすくなります。
収納スペース:折り畳み時のサイズは42×15×20cm。
限られたスペースでの塗装作業や、しばらく使用しない時でも、収納しておくことができます。
取っ手が付いているので、持ち運びもできます。
本格的な塗装ブースを検討されている方、性能が良くて、必要な機能が備わっていれば十分という方におすすめです。
ファン数 | 収納時サイズ | 作業スペース | ダクト長さ | LEDライト | スイッチ |
1基 | 40×15×20cm | 40×34×34cm | 36㎝-137㎝ | 3本 | 2モード |
2.GSI クレオス(GSI Creos) Mr.簡易塗装ブース ホビー用塗装用具 FT04
段ボール製のコンパクトな模型用簡易塗装ブースです。
網目のハニカムフィルターに霧状の塗料を付着させることで、吹き返しを軽減することができます。
コンパクトなサイズなので作業台に占めるスペースを抑えることができます。
本体の背面にMr.スーパーブースコンパクトのシロッコファンを装着すれば本格的な塗装ブースになります。
シロッコファンは取り付ける前提の製品で、別売りになります。(取り付けるのはシロッコファンでなくても良いと思います)
ある程度汚れてきたら使い捨て感覚で使用していくことになると思いますが、省スペースでの作業がしたい方や、塗装ブースを安く自作したい方にオススメです。
ファン数 | 組立サイズ | 作業スペース | ダクト長さ | LEDライト | スイッチ |
なし | 28.5x36x27cm | ー | なし | なし | なし |
こちらはファンとダクトのみとなります。
スイッチの付いた換気扇があるので塗装ブースを自作したり、上記で紹介したダンボールなどの簡易塗装ブースと合わせて使用すれば、安価で自作できると思います。
ファンの風量が無段階調整ダイヤル式となっているので、騒音にならない程度に風量を調節したり、吸い込みの強度も調整できるので、高性能です。
手軽に塗装ブースを自作してみたい方におすすめです。
3.Ausuc 2基強力ファン 塗装ブース 4本のLEDライト
強力なファン2基搭載:塗装ブースには2つのファンが搭載されており、臭いを効果的に排出して快適に作業できます。
省エネ仕様でありつつも風量が強く、環境にやさしい塗装ブースです。
風量の調節はできません。
高輝度LED照明・LEDライトが別々に使え:ブースには上と左右に4本LEDライトを搭載。
細かい作業を行う時でもLEDライトが手元を明るく照らしてくれます。
広い作業スペース:ペインティングブースの開口部が広く、吸引範囲が広い、塗装するときはスプレー缶やエアーブラシが当たる心配はありません。
排気用ダクトホース:奥行きを取らない上向きの排気口になります。
排気延長用のダクトホースとなっており、窓からの距離があっても安心です。
ダクトの長さ:43〜155㎝
吸引力MAXで使用されたい方、音が大きくても気にならない方、LEDライトを個別で使用されたい方におすすめです。
製品仕様
最大風量:5.2m³/分
騒音値:約45db
重量:4.75kg
組立時:長さ40.5cm幅43.3Cm高さ33cm
折り畳み時:長さ40.5cm幅26cm高さ21.5cm
ファン数 | 収納時サイズ | 組み立て時 | ダクト長さ | LEDライト | スイッチ |
2基 | 40.5x26x21.5cm | 40.5×43.3x33cm | 43-155㎝ | 4本 | 2スイッチ |
4.タミヤ(TAMIYA) エアーブラシシステム No.8 ペインティングブースII シングルファン 塗装ブース
エアーブラシシステムシリーズです。
こちらはやはり日本のプラモデルメーカー制作の塗装ブースで、やはりシンプルで丈夫なところで信頼は厚いのではないかと思います。
ファンは1基でも他社メーカーよりは静音性が高く、強力なのではないかと思います。
大きさもそこそこ、重さも4キロ程度で、見た目とは違った印象で軽そうです。
安定した風量のシロッコファンを組み込んだユニットを1台装備
長さ50cmの連結式排気ホース2本付き
幅40cm×高さ30cm×奥行33cm(収納時)
幅40cm×高さ30cm×奥 行53cm(展開時)
ファン数 | 収納時サイズ | 展開時サイズ | ダクト長さ | LEDライト | スイッチ |
1基 | 40×30×33cm | 40×30×53cm | 50㎝ダクト2本 | なし | 入切スイッチ |
5.urlife 塗装ブース 2基強力ファン LED照明付き スプレーブース
こちらは私が購入した塗装ブースになります。
購入の決め手となったのは、2基ファンであることと、風量は無段階調整ダイヤルであること、ダクトが上に出るタイプであることで、デスクにどうにか置けるようなサイズということで、こちらを選びました。
強力なファン2基搭載:DFPB01塗装ブースには2つのプロペラファンが搭載されており、臭いを効果的に排出して快適に作業できます。
また、無段階で風量を調節できるダイヤルを揃えています。(予備フィルター1枚付き)
高輝度LED照明:明るく広範囲に照射するLED照明が、スプレーブース内を上、左右3方向から照らし、手元がよく見えます。
細かい部分に塗装する場合も捗りやすいです。
ファンとライトのスイッチ:ファンとLED照明のスイッチが独立していることで、作業に合わせてそれぞれを使い分けることができます。
ダイヤルで風量や明るさを細かく調整できます。
スイッチ一体となった塗装ブースもあるので、便利に使用できます。
作業しやすい:作業スペースが広く、収納時には折りたたむことができ、コンパクトに収納できます。
排気ホースは36~137cmまで調整可能です。
強力な2基ファンで、作業スペースが大きめ、明るさと風量それぞれの無段階調節が可能な塗装ブースが欲しい方におすすめです。
ファン数 | 収納時サイズ | 作業スペース | ダクト長さ | LEDライト | スイッチ |
2基 | 55×27×36cm | 55×20×36cm | 35~142cm | 3本 | 明るさ&風量無段階調整可 |
まとめ
塗装ブースの選択は、ファンの吸引力・静音性・設置のしやすさ、作業スペース、収納、メンテナンスのやりやすさ、価格を、確認して購入することがポイントになります。
ご自身の作業環境や目的に沿って塗装ブースを選びましょう。